23日のオープンに向け、商品作りに励むスタッフたち

障害者に働く場所を提供する高級チョコレートと焼き菓子の店「久遠(くおん)チョコレート&ドゥミセック福岡市大野城店」が23日、大野城市御笠川5丁目にオープンする。障害のある人々の就労や自立を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)「ゆづるは」(大野城市、松尾教(のぶ)子理事長)が、新規事業として運営する。

ゆづるはは2005年に就労支援を始めた。当初はパンの製造販売などが柱だったが、ダイレクトメールの封入や化粧箱組み立てに移行。障害や個性に合わせた作業の提供で各自の技能の幅を広げる工夫などを重ねてきたものの、コロナ禍で売り上げが激減した。

新規事業を模索する中、障害者の雇用・就労促進を応援するチョコレート店を全国の福祉事業所と連携して展開する「久遠(くおん)チョコレート」(本部・愛知県豊橋市)を知った。ゆづるはがチョコレートや焼き菓子製造も手がけていたことを追い風に、同社とのフランチャイズ(FC)契約にこぎ着けた。福岡県大野城市は全国で39店舗目、県内では2店舗目となる。

店舗を新築し、スタッフは10人。知的障害者4人が法人職員らと働く。チョコレートは主力のテリーヌ(270円~)など約50種類。一部を店内のガラス張りの厨房(ちゅうぼう)で作り、全工程を見ることもできる。焼き菓子はフィナンシェ(324円~)など。焼き菓子も作る店は全国3店舗目で、同店の商品は全国のチェーン店でも販売される。

1ヶ月前からチョコや菓子作りに励む山東麻央さん(30)は「ここまで覚えるのは難しいが、仕事は楽しい」。テリーヌの袋詰めなどを担当する中村アリスさん(26)は「種類が多いので一つずつ確認しながら進めている」と話す。松尾理事長(60)は、働きたい障害者の受け入れを増やし「みんなの笑みがこぼれる店にしたい」と期待を込める。同店=092(503)0147。

(真弓一夫)